ルイヴィトンダミエグラフィットジェロニモス
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null ジョクの頭の中から羞恥《しゅうち》心が消えて行くのが分った。 「そういうことで……そういう……?」 「いけなければ、駄目《だめ》だとおっしゃって下さい。怒《おこ》りません。ガラリアがあなたのことを好きだという噂《うわさ》も知っています」 「そんな……ありがとうございます……アリサ様……」  ジョクは、ようやく言葉が出た。 「言葉通りに受け取りますよ。戦士ジョク?」 「い、いえ……。どうぞ。とても、嬉《うれ》しいのです。……とても……」  ジョクは自分の胸の鼓動《こどう》が激《はげ》しくなってきたのが分った。  アリサは、そのみるみる赤くなるジョクの顔を、美しい夕日を見るように見つめて、初めて微笑《びしょう》した。  ジョクは、どこかで救われたと思っていた。 [#地付き](完) [#改ページ] [#地付き]「野性時代」一九八六年十月号に掲載したものを著者が加筆訂正 [#改ページ] 底本:「オーラバトラー戦記 1」カドカワノベルズ、角川書店    1986(昭和 61)年11月25日初版発行